「何でもやってみないとわからない」
日本ではおそらくこの秋ぐらいに衆議院選挙がありますよね。アメリカに住んでる私も『在外投票制度』という仕組みを使ってその衆議院選挙に投票する予定なんですが、実はその『在外投票制度』って私が作ったんですね。もう20数年前の話なんですが。
正確には、当時NYで貧乏留学生をやってた私が一人で始めた署名運動が世界中に広がって日本政府を動かし、同制度ができたんですね。実際にはいろんな人が絡んでるんですが、ただすべての始まりは、そのとき27歳のNY在住やっちろ人の私だったわけです。
その頃の私は、NYマンハッタンの寿司屋でウエイターやりながら大学に通ってました。マンハッタンのスパニッシュハーレムという治安が悪い=家賃が安い地域に住んでたんですが、まあお金がなくてねえ。貧乏でした。そんな私が、海外に住む日本人は日本の国政選挙に投票できないことを知り、「じゃあ、やってみますか」と軽い気持ちで署名運動を始めたんですね。まだネットもない時代に。
『在外投票制度』を作る運動を始めたとき、ホントにまわりからいろいろ言われたんですよ。「絶対無理」「留学生に何ができる?」とか。そりゃそうですよね。まだ誰もやり遂げてないことを貧乏留学生が一人でやろうとしてたわけですから。でも私、そういうネガティブな意見に耳貸さなかったんですよ。「やかましか!」と思って。何だってやってみないとわかんないわけでしょ?
だから私は八代の皆さん、特に若い人たちに強く言いたいんです。周りからガタガタ言われても気にせず、とりあえずやったらいいよーって。走りながら考えたらいいんですよ、そんなもん。失敗するかもしれないですよ。でも大化けする可能性もある。「失敗するかもしれない」とか心配せず、まずはやってみることを強く強くオススメします。
選挙の際、テレビのニュースとかで「海外で在外投票スタート」とかやってたら、「あれはやっちろ人が作ったんだって」と若い人やお子さんたちに伝えていただけたら幸いです。
筆者:竹永浩之
八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。
沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。
アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。
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