タイで活躍するプロサッカープレイヤー、樋口 大輝さん。
このコーナーでは、サッカーを通じて日本とタイの架け橋になり、両国のサッカー競技力の発展に貢献したいという彼の熱い想いを発信していく。
「念願の全国大会に出場。強豪・駒沢大との対戦で、全国レベルを実感。その差をあとは埋めるだけだと、ポジティブに捉えた」
やつぶれ編集部(以下、Y)
ついに念願だった全国大会に出場されましたが、どんな気持ちで臨まれましたか?
(樋口)
とにかく必死だったことしか覚えていません。だから緊張もなかったと思います。ミスしても先輩たちが助けてくれましたし、何度失敗しても、失敗を恐れずチャレンジする姿勢は変えませんでした。
(Y)
初の全国大会の結果はどうでしたか?
(樋口)
トーナメント戦を2試合勝ち抜き、ベスト8まで進みました。ベスト8では強豪の駒澤大学と対戦し、5-1の大敗。この試合では相手プレッシャーの前に何もできず、ボールにもほとんど触れませんでした。この敗戦を私はどう捉えたかというと、全国の強者たちとのレベルの差を痛感したのではなく、距離を縮めることができたと喜びました。我ながらポジティブですよね。今まで全国大会に出たことがなかったから、そもそも同じ土俵で戦う機会がなかったのです。ということは、その選手たちのレベルは当然わからなかったということです。人は経験して初めて比較することができます。全国レベルの選手たちとの距離を把握できたのだからあとは縮めるだけだ、そんな気持ちで初の全国大会を振り返っていたと思います。
(Y)
その後は順調に活躍できましたか?
(樋口)
全国大会後、各地域の選抜が集まって行われる『デンソーカップ』が毎年開催されます。このデンソーカップで優秀選手に選ばれると、全日本大学選抜として海外で試合をすることができます。私は一年生ながら九州大学選抜に選ばれ、デンソーカップへの切符を手にしました。しかし、人生そんなに上手くはいきません。デンソーカップを2週間後に控えた大学での練習中に、足首の靭帯を断裂し、九州選抜チームへ合流することができなくなってしまったのです。ここから、私の本当の成長ストーリーが始まります。
↑駒沢大学と対戦したときの写真(左から4番目が大輝さん)
樋口 大輝
1984年4月8日、熊本県八代市出身。
日本ではJリーグ準加盟クラブの『ガイナーレ鳥取』をはじめ、数チームに所属。
現在タイのプロサッカーチーム『チャムチュリーユナイテッド』でプレーしている。
ボランティア団体『ピースボールアクションタイランド』代表。177㎝、74㎏。
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