ぽん太のアメリカ便り Vol.85

やつしろぷれす 主夫ぽん太のアメリカ便り

「SEITAIという可能性」

 実はいま日本でこれを書いてます(4月18日現在)。いくつか理由があって一時帰国したんですが、そのひとつが日本の整体を学ぶことなんですね。というのも私、日本の整体をアメリカで広げようと画策してるんです。正確に言うと、整体という考え方というか業態というか。

 アメリカって「人の手で痛みやしびれ等を解決する」というビジネス業態があんまりないんですね。技術はあるんですよ。たとえば私はアメリカでマッサージセラピストとしてそれをやってるわけなんですが、普通のアメリカ人はマッサージセラピストがそういうことできるって知らないんです。なので痛みやしびれがある場合、ドクターや鍼灸に行ったりするんですね。要するに日本の「整体」的なビジネスがないんです。それってもったいないというか、いやね、アメリカのドクターってすぐ切りたがるんですね。「整体」的な手法で治るケースもあるのに。おそらくアメリカ人たちも「ドクターはやたらと切りたがる」ってことに気づき始めてますね。だからもっと身体に優しいアプローチを求めてると。

 もともと「整体」的なものがアメリカに存在しててもいいはずなんですけど、やっぱ整体ってすんごい日本的というか、日本人の得意な部分が表れた施術法だなって思うんですね。整体って何でもアリじゃないですか。いろんな技法が詰まってる一種のカオス状態。そういうのって日本人得意なんですよね。ほら、日本人って器用でしょ。だから何でもできちゃう。一方のアメリカ人は不器用というか、やっぱ文化の違いもあるのかなあ。一神教と八百万の神ですからね。

 そんな国に整体を持っていこうとしてるわけなんですが、すでに私も整体みたいなことやってお客さんもたくさん来てるし、ニーズはあると思うんです。問題はアメリカ人が「整体」的なコンセプトを学べるか、ですね。要するに何でもアリの整体を許して、それを学んで、実際に施術できるのか。『SEITAI』として浸透するかどうか。とりあえずやってみまーす。


筆者:竹永浩之

八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ
(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。

沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。
メディアで働いたあと主夫に。

アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。

米国・ニュージャージー州在住。

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