ぽん太のアメリカ便り Vol.77

やつしろぷれす 主夫ぽん太のアメリカ便り

「日本食のスゴさと悲しさ」

 先日、NYタイムズで日本の明太子パスタが紹介されてたんですね。「いや~アメリカ人もとうとう明太子パスタ食うとこまで来たか」と感慨深かったんですが、同時に「やっぱ日本食スゴいわ」とも思うんですね。本格的な日本料理から今回の明太子パスタみたいに西洋料理を日本風にアレンジしたものまで、ホントにいろんな種類の食があるじゃないですか。奥が深いというか。

 アメリカには、中国系や韓国系の人たちが経営する日本食レストランが山ほどあるんですね。でも逆パターン、つまり日本人が経営する中華レストランや韓国レストランってあんまりないんです。私、こっちに30年以上いますけど、ほとんど聞いたことないですね。つまり何が言いたいかというと、アメリカにおける日本食っていうのはビジネス的にも非常に優れたコンテンツってことなんですね。だから非日本人でも参入したがると。でも同時に「もっと日本人自身が日本食を活用したらいいのに」とも思うんです。中国系や韓国系の人たちがアメリカで次々と日本食関連ビジネスを始めるみたいに、日本人ももっとやったらいい。

 アメリカに30年以上住んでてつくづく思うんですが、私たち日本人って日本食のスゴさにずっと甘えてきましたよね。大して工夫しなくても日本食のスゴさだけでこれまでやってきたって感じでしょうか。だから伸びしろって相当あると思うんです。世界の日本食マーケットはまだまだ伸びるし、その波に日本人もガンガン乗ってったらいい。ていうか乗るべきですよね。

 と同時にですよ、別に日本人が作る中華料理でも韓国料理でも西洋料理でもいいわけじゃないですか。どれもすんごい美味しいんだし、絶対世界でも通用する。日本人って味覚がすんごい鍛えられてますよね。それも財産だと思うんです。でもまだうまく使えてない。なんか活用できてないことばっかでちょっと悲しくなるんですよねー。


筆者:竹永浩之

沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。
メディアで働いたあと主夫に。

八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ
(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。

アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。
米国・ニュージャージー州在住。

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