ぽん太のアメリカ便り Vol.93

やつしろぷれす 主夫ぽん太のアメリカ便り

「一魚一恵」

 実はですね、昨年の11月末に一瞬だけ八代に帰ったんですね。一瞬だったんで、まあ慌てて美味しいもの食べましたよ。そのときにイトコが八代郵便局の近くの『一魚一恵』っていうお店に連れてってくれたんですね。

 そこは鮮魚店&仕出し屋&食堂って感じのお店で、私そこで天然地魚の海鮮丼食べたんですけど、いや~美味しかったな~。日本&八代に帰ってきて良かったと思いましたね。と同時にです。私、このお店の考え方というかやろうとしてることにすんごい興味持ったんですね。なんて言うんだろ、八代の鮮魚文化というか、「美味しい魚を美味しく食べる」という文化をどう八代の中に残していくか、みたいな姿勢をこのお店から感じたんです。

 私自身、八代の鮮魚文化にすごく興味があるというか、実家が魚の卸屋&『だるまや』というスーパーやってたんで、まさに八代の鮮魚文化の中で育ったんですね。子どもの頃は年末いつも店の外に建てたテントでブリ売ってましたねー。前、魚市場って今のゆめタウンの近くにあったじゃないですか。あそこに場内食堂があったんですけど、今回『一魚一恵』に行ったとき、あの食堂を思い出したんですよねー。

 八代の「鮮魚店」ってどんどん減ってるじゃないですか。要するに「対面」で魚を売る店が減ってると。魚を食べる文化というか鮮魚文化のキモってその「対面」だと思うんですね。今日はどの魚が美味しいとか、どう料理したらいいとか、そういうやり取りって「文化を残す」という意味でムチャクチャ大事だと思うんです。

 鮮魚文化を残す残さない話の前に、まあ最初の問いとして「八代の鮮魚文化を残すべきか」っていうのがありますよね。皆さん、残すべきだと思います? 当然「文化なんかどうでもいいから安けりゃいい」という意見もありますよね。私は残すべきだと思います。だって八代の地魚美味しいですもん。

 で、八代の鮮魚文化を残そうとするとき、今回行った『一魚一恵』の存在ってすごく大事なんじゃないかって、私は勝手に思ってるんですけど、読者の皆さんのご意見も聞いてみたいんで一度ぜひ行ってみてくださいねー。


筆者:竹永浩之

八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ
(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。

沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。
メディアで働いたあと主夫に。

アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。

米国・ニュージャージー州在住。

 

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