「これからの時代を生き抜く⑦」
~投資信託~
前回は、投資信託の儲けと損はどこで決まるのかということを書きました。今回は投資信託にかかるコストについて書きたいと思います。コツコツと時間をかけ分配金を再運用し複利効果の恩恵に預かろうとしても、このコストの部分が高いとマイナスに作用します。ということは、いかにこのコストを抑えるかが大事になってきますし、投資信託の商品選びでも重要な要件となってきます。このコストとは「手数料」と呼ばれ、主に3つあります。
まずは「購入時手数料(買付手数料)」です。これは銀行や証券会社に対して支払う手数料で、投資信託を購入する際に支払います。毎月決まった額を購入する積立投信の場合、この手数料が毎月かかります。例えば、毎月1万円の積立だと毎月1万円で購入できる口数が何口になるかということになりますが、それはその時の基準価額で決まります。しかし実際は1万円分を購入できているわけではありません。購入時手数料が引かれるからです。購入時手数料が2%の場合、1万円から2%の196円が引かれた9,804円分で買える口数となります。つまり、この購入時手数料が安ければ安いほど、ないならない方が良いわけです。この購入時手数料がかからないものを「ノーロード投資信託」といいます。積立で投資信託を行う際は、このノーロードの商品を選ぶ基準の一つにすると良いでしょう。
次に「運用管理費用(信託報酬)」は、投資信託を持っている期間中に毎日支払われる費用で、年率0.05~3.0%かかります。この率が高ければ高いほど手元に残るお金は減ってしまいます。元本100万円をリターンがないという条件で10年間保有した場合、運用管理費用の違いがどれくらい資産額に影響を与えるかを見てみましょう。運用管理費用が年率0.1%のAファンドと、年率2%のBファンドがあるとします。Aファンドは年率0.1%なので毎年1,000円の運用管理費がかかりますので、10年で1万円です。B ファンドは年率2%なので毎年2万円の運用管理費がかかり、10年間で20万円になります。すると、同じ100万円を10年間保有しているだけで、100万円が99万円になるか80万円になるかは、とても大きな違いです。運用管理費(信託報酬)はできるだけ年率が低いものを選ぶ基準にしましょう。
3つ目の「信託財産留保額」ですが、これは次回説明します。
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講師
株式会社ウインライフ 熊本支店 支店長
有限会社Prime1 代表取締役
Next Stage 代表
伊藤 慶輔さん
損害保険11社、生命保険22社を取り扱う総合保健代理店に勤務するかたわら会社を経営し、目標達成コーチとしても、企業や商工会にてモチベーションアップやコミュニケーション、相続等のセミナーを多数行なう。
株式会社ウインライフ 熊本支店
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