「在外ネット投票、イケそうです」
皆さま、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしまーす。新年早々、カタい話で始めましょう。「在外選挙インターネット投票(以下在外ネット投票)」についてです。
昨年8月号のこのコラムで「在外ネット投票、実現するよ」という話をしました。私のように海外に住む日本人が日本の国政選挙で投票するための制度=在外投票をインターネットでやれるようにしようという作戦でした。これも前にお話ししましたけど、私は1993年10月に在外投票制度を作る運動を始めて以来、30年近く同制度に関わってきました。で、最後の仕上げとして在外投票をネットでできるようにしたかったわけです。
その在外ネット投票なんですが、実は今年その制度ができそうなんですね。下の画像は昨年12月14日付の日本経済新聞の記事です。これまで動きが鈍かった自民党がやっとヤル気になったんですね。うまくいけば今年の通常国会で法案が提出され、法制化されるはずです。そしたらおそらく2025年の参議院選挙から在外投票をネットでやれるようになるでしょう。いやー、ここまで来るのに30年もかかっちゃいましたよー。
昨年の8月号でも書いたんですけど、在外ネット投票をキッカケに国内にも導入したらいいじゃん、って思うんですね。特に若者たちのために。たとえば大学生って住民票を実家に残したままの人が結構いますよね。もし八代から東京の大学に行ったとして、住民票を八代に残したままだったら、例えば国政選挙であれば東京から不在者投票することになります。でもこの不在者投票というのがなかなかやりづらいんですね。つまり日本の若者たちはただでさえ人口が少ないのに、さらに住民票問題の件で投票自体もやりづらいわけです。これはどう考えてもフェアではない。
「在外ネット投票を突破口にして、若者たちのために国内でのネット投票も実現できないか」。海外に住む日本人のためだけじゃなくて、将来の話としてそんなことも考えてたんですね。そして今年、やっとその一歩が踏み出せそうです。
筆者:竹永浩之
八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。
沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。
アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。
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