「住宅用火災保険」
~家を建てる視点から火災保険を考える~
皆さん、こんにちは。今回は住宅に付ける火災保険について、今から家を建てる人向けに考えていきたいと思います。
皆さんもご存知のように、近年は毎年のように全国のどこかで豪雨災害や台風災害があり、かなりの被害が出ています。直近の保険会社全体の保険金の支払い合計は、2018年度で約1兆5148億円。2019年度は約1兆720億円、2020年度は約2489億円と、2年連続で保険金支払いが1兆円を超えたのは過去にも例がありません。2020年度は約2489億円と前年度より低くなっていますが、今後も風水害は増加すると見られています。そのような背景から各保険会社は火災保険料の改定(値上げ)を行なっています。ここ10年でも2015年、2019年、2021年と3回行われ、そして今年(2022年)の10月にも予定されています。
この改定では保険料が上がるだけでなく、今まで保険期間を10年で付けられていたのが、最長5年までしかできなくなります。保険期間10年で加入するメリットは「保険料がお得」ということです。10年間は今の保険料ですので、その期間中に保険料が上がっても関係ありません。火災保険料は今後も上がっていくと思われますので、保険期間が5年だと5年経って契約を更新する時には保険料が上がっている可能性が高いです。同じ補償内容でも、10年契約と5年契約2回分では後者の保険料が10年契約よりも高くなります。10年契約は今年の9月末までですので、それまでに家が建つ予定の人は10年契約をお勧めします。
さらに、今から木造の家を建てようと思っている人は【省令準耐火構造】にすることを強くお勧めします。火災保険は木造が最も保険料が高いです。しかし、木造でも省令準耐火構造であれば保険料はかなり安くなります。省令準耐火構造にするには少し建築費用はかかりますが、家は建てて終わりではありません。その後何十年も住むことになりますので、定期的なメンテナンス費用がかかってきます。屋根の葺替えや、壁の防水塗装、そして火災保険も例外ではありません。10月以降は最長5年までしか付けれませんので、5年ごとに更新しないといけません。それが保険料の値上がりがあって5年ごとに保険料が高くなっていくと考えれば、元が安い省令準耐火構造で建てた方が長期的にはお得ということになります。
これから家を建てようと思っている人は、建築費用だけでなく建築後のメンテナンス費用、特に火災保険までしっかりと考えて建てることをお勧めします。
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講師
株式会社ウインライフ 熊本支店 支店長
有限会社Prime1 代表取締役
Next Stage 代表
伊藤 慶輔さん
損害保険11社、生命保険22社を取り扱う総合保健代理店に勤務するかたわら会社を経営し、目標達成コーチとしても、企業や商工会にてモチベーションアップやコミュニケーション、相続等のセミナーを多数行なう。
株式会社ウインライフ
〒866-0852 熊本県八代市大手町2丁目2-18
TEL:0965-39-3156
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