「ジュリアード音楽院」
皆さん、「ジュリアード音楽院」って聞いたことあります? NYにある世界トップクラスの超有名音楽学校ですね。うちの17才、そのジュリアードの入学試験を受けたんです。まあいい記念になるかと思って(本人は入る気満々でしたが)。ちなみにその授業料ですが、1年間で600万円ぐらいです。4年で2400万円。ふざけてますよね、ホントに。「音楽学校に誰が2400万円払うのよ!」と声を大にして言いたいとこですが、これがいるんですよねー。世界中に。ジュリアードって世界中から願書が来るらしいんです。やっぱ世界の最高峰のひとつですからね(合格率は7%)。
うちの17才ですが、第一次審査はパスして、二次に進めることになったんですね。実際にNYのジュリアードに行って、そこでオーディションを受けるんです。最終選考も同じ日に行われるんですが、まず二次を受けてパスしなかった受験者は「はい、もう帰っていいよ」って言われてキックアウトされると。厳しいですよね。
ラッキーなことにうちの17才、第二次もパスしたんです。選考は楽器ごとに行なわれて、ジャズのベースで残ったのは4人。修士コースが2人と学士が2人(うちの17才は学士コース)。ちなみにジュリアードは、いい弾き手がいなかったら誰も採らなかったりするんです。昨年度はジャズベーシストはゼロでした。また修士希望者と学士希望者の中からひとり、みたいな採り方をするんですね。要するにうちの17才は、大学4年生や修士を取るために大学院に戻ろうとしてるプロと正面からぶつかるんです。面白いですよね。
うちの17才、最終選考の直前に自分のベースをドアにぶつけて壊すという微笑ましいアクシデントがあったらしいんですが、他の受験者のベースを借りてなんとか終わらせたみたいです。「ジュリアードの最終オーディションの直前にベース壊すってどういうこと?」とホント思っちゃいましたね。よりによって今?って感じで。でもオーディション自体はかなりうまくいったらしいんで、まあいい度胸してるなーと。本人にとっても良い思い出になったと思いますね。
筆者:竹永浩之
八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。
沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。
アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。
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