創刊2号目から連載スタート あの“観際メル”さんが紙面に初登場
今号からスタートした新コーナーの初回ゲストは、本紙内で『メルの懺悔室』を担当していた“観際メル”さんこと、永野颯季さんです。
連載スタートは、やつしろぷれすの創刊2号目となる2017年6月号。きっかけは、颯季さんが中学生になって始めた書評ブログが、本誌編集長の目に留まったことでした。連載開始当時、まだ中学2年生。『メルアド』と名付けられたコーナーは、読者から寄せられる様々な質問に、ブログネームの“観際メル”として、ズバッと辛口で回答するというもので、年齢を感じさせない達観した視点と歯切れのよいコメントが好評でした。「この時じつは、不登校に悩んでいて将来が不安で仕方がありませんでした。連載のお話をいただいたときも不安はありましたが、この経験を将来に活かしたいと。勉強する気持ちで取り組みました」。聞けば、颯季さんは無類の読書好き。当時も心理学や哲学の本を読み漁っていたそうです。読書で培った「多角的に考える力」もプラスに働いていたようです。
その後、高校生になると、自ら編集部に企画を提案。これまでの辛口アドバイスから一転し、何人にも愛を降り注ぐシスター的なイメージで、投稿者の懺悔に寄り添うことに。こうして誕生したのが『メルの懺悔室』でした。「心の広い人になりたい」。颯季さんの願いは、温かな言葉となって多くの人に光を届けました。
八代での経験を糧に 大学でも目標高く学びたい
この4月から東京の大学に進学するのを機に、担当していた『メルアド』『メルの懺悔室』の連載を卒業する颯季さん。大学では、大好きな哲学について学びを深め、社会的弱者を取り巻く労働問題の改善に取り組んでいきたいそうです。
「やつしろぷれすの連載中に、多くの方の人生に触れ、多様性を学びました。また私自身が不登校になり、生き方を模索する中で、イギリス短期留学や鮮魚店でのバイト経験を通じて生きる力を培ってきました。大学進学で地元を離れますが、八代でたくさんのことを経験できて本当に感謝しています」。
投稿者の悩みや懺悔にエールを送り続けた颯季さんのこれからを、編集部一同応援しています。
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●永野颯季さん(18才)
八代市生まれ。中高一貫校へ進学した年に熊本地震を経験、不登校に。転入した『県立湧心館高校通信制』を今春卒業し、『国際基督教大学』(ICU)へ進学。
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