「自分の時間がほしい」
私が主夫になって16年ぐらい経ちましたけど、主婦・主夫っていうのは、家族の生活スケジュールをうまく回すために自分の時間を犠牲にしますよね。子ども達をスポーツの練習や習い事に連れてったり、それが終わるのを待ったりとか。あるいは宿題を終わらせるのを待って、そのあと答え合わせしたりとか。
家族のために具体的に動く時間と同時に「待機時間」っていうのも結構あって、最近はスマホがあるから時間潰しには困りませんが、でもなんかなあ。「自分の時間」って感じはあんまりしないんですよねえ。家族にとっては、私がいつも居てあげることが普通になってて、私の時間を犠牲にすることによって、彼らのスケジュールが回ってるなんて考えもしないわけです。
で、ですよ。私が何か用事があったりしたら「えええー?」攻撃。いやね、私はアンタ達の召使いじゃないんだからね、って言いたくなります。うちの場合はかみさんもほぼ子どもの一人なので、私はなかなか自分の時間が持てない。でも、もう16年ですよ。そろそろいいかなあと思って。
なので先日、うちの家族に宣言したんですね。「お父さんはアンタ達のために自分の時間を使ってきた。でもこれからはお父さん、自分の好きなことに時間使うからよろしく」って。そしたら、まあまあ納得してくれて、やっと少しずつですが、自分の時間が持てるようになってきました。長かったなあ。
やりたいことは山ほどあって、絵本書いたりとか本書いたりとか、人間の身体にも興味あるし、さらには私が作った在外選挙制度をネット投票できるようにしないといけないんですね(ちょっと大仕事ですが)。もっと早くできたら良かったんだけど、でもここまでは家族のことに集中したかった、という部分もあります。なのでタイミング的にはやっぱ今だったのかなあ。
これまでラッキーなことに私、自分がやりたいことだけをして生きてきたんですね。そういう意味ではすんごい恵まれてますし、「主夫」もやりたかったからやったわけで。そこに少し変化が訪れたって感じでしょうか。さて、またやりたいことやりますかね。
筆者:竹永浩之
八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。
沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。
アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。
コメントを残す