甘くて美味しい八代産イチジク。毎日、出荷中!
八代市鏡町在住、政文さん(57才)、さやかさん(36才)。農家の長男である政文さんは、県立水産高校(現「亜県立天草拓心高校」)を卒業後、社会人経験を経て、20才のとき就農。JAやつしろで唯一のイチジク生産者。他に、スナップエンドウ、デコポンを栽培。両親と子ども3人、夫婦の7人家族。
イ草からイチジクへ 新しい可能性に挑戦
JAやつしろ管内でイチジク栽培に取り組んでいる緒方政文さん、さやかさん夫婦。イ草農家の3代目として、就農後は地元の特産品であるイ草の栽培に取り組む一方後継ぎとして農業の未来を考える中で、新しいことに挑戦したいという野望を抱いていました。そんな中、健康ブームの影響もあり、”不老長寿”の果物として名高いイチジクに着目。宇城地区の栽培が盛んなことを知り、地元の農家さんから情報収集するなどし、一念発起。知り合いの2軒の農家さんと一緒に栽培をスタートさせました。収穫期は、5月中旬から9月中旬頃。一日で熟すため、管理に気が抜けず、休みなしで毎日収穫作業が続きます。「熟れ過ぎると、せっかく育てても破棄することになるので・・・。生育状態をしっかり管理しておくことが大切です」。また、過去には台風被害でビニールハウスが飛ばされ、全滅した経験もあるそうで、収穫期と重なる台風の影響にも気が抜けないといいます。
今後も進化していきたい
イチジクの栽培を始めて約20年。その間、仲間の農家さんは栽培から撤退し、現在、JAやつしろ管内では緒方さん夫婦のみとなりました。スタート当初、1反半ほどだった農地は、現在7反にまで広がり、生産量が増加。出荷のピーク時には、朝5時過ぎから、夜は21時頃まで収穫作業が続き、段ボール1,000ケースほどを出荷するそう。「栽培を始めた当初は手探り状態でしたね。自分たちで有機肥料を作ったりしながら、美味しいイチジクを育てるために試行錯誤しながらここまで来ました。周りにイチジク農家がいない分、個人で工夫しながらやれるのが魅力。努力のし甲斐があります」と前向きな言葉がキラリ。また柔道に励む息子さん達の姿も、農作業の活力になっているそうで、「子どもたちのためにも、ここで満足するのではなく、どんどん進化していきたい」と、夫婦の情熱はつきません。
ぷっくりと熟したイチジクは、バナナを食べる時のように手で皮をむき、そのままパクリと口にすると、ふわっと軽やかな食感と、イチジク独特の甘さと香りが広がります。そのまま生で食べて良し、天ぷらやジャムにして良しと、食べ方もバラエティ豊かです。今が旬の八代産イチジク、ぜひご賞味ください。
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