新型ウイルスが猛威を振るっており、社会全体に大きな影響がでています。国民一人一人が、それぞれの立場で、それぞれの問題を抱えている状況です。今回の記事は、その中でも、DV(ドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力)・児童虐待についてです。
現在、ウイルスの蔓延を防止するために全国で外出の自粛が求められています。急激な経済状況の悪化により、仕事を失ったり、休業を余儀なくされている方も多くいらっしゃいます。また、子ども達も学校が休校となり、基本的には家庭内での生活となっています。そのため、家の中に家族全員がそろう時間も長くなっています。
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社会面、経済面、またその家庭での人的関係面が安定している中で、家族で過ごす時間が増えることは、一般的には望ましい事だと言えるでしょう。しかし、現在の状況はそうではありません。社会面・経済面では著しく不安定となっていますし、このことが精神的な不安定さを招き、家庭内での人的関係に影響を及ぼすこともあります。特に、これまでも日常的にDVや児童虐待が行われていた家庭では、加害者の精神状態の悪化や、その加害者と同じ場所で生活する時間が長くなっていることなどから、被害が深刻化するおそれがあります。
この問題は、一部報道で取り上げられるなどしていますが、いまだ社会全体の問題として十分に認識されているとは言えないように思われます。この記事を機に、このような問題が現実に生じているということを知っていただければと思います。
家庭内の問題は外部からは見えにくく、被害者も外部の人や機関に相談しにくいと感じることもあり、十分に救済に繋がっていかないという問題もあります。内閣府は、これまでもDV相談窓口を設けていましたが、4月20日からは、「DV相談+(プラス)」として相談窓口を拡大しています。
もし、現在DV被害にあっている方は、一人で悩まず、ぜひ相談なさってください。また、可能であればお近くの弁護士に相談なさることも考えてみてください。
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監修/八代綜合法律相談事務所 弁護士 髙橋 知寛 先生
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