「子離れと親離れ」
皆さんがこのコラムを読んでる頃には、既にうちのかみさんはスペインに長期出張に行っている予定です。ほぼ毎年、半月ぐらい行ってるんですね。子どもが小さい頃からそうだったんですが、かみさん、出張に出ててもぜんぜんうちに電話してこないんですよ。「子供の声が聞きたい」とかまったくなくて、子ども達も「お母さん電話してこないね。生きてるの?」とか言ってたんですよ。その頃から「この人、すんげえ子離れ良いな」と思ってたんですね。まあ毎年夏にかみさんをアメリカに置いて、私と子ども達で八代に1ヶ月帰ってきてたこともあってか、子ナシの生活に慣れてるっていうのもあるんでしょうけど。
一方の子ども達も子供たちで、母親ナシでもまったく問題なくて、お母さんに電話したいとか言ったこともなかったんですよ小さい頃から鍛えられてるんで。その親離れっぷりの良さと言ったら。おそらく日々の生活の中で、母親が必要な場面っていうのがほとんどなかったからだと思います。
ただ最近、うちの15才は少し変わってきていて、かみさんがいないと少し寂しそうなんです。かみさんは基本的に精神年齢が中学生くらいなんで、うちの15才とは友達みたいな関係なんですね。二人でくだらない話を延々としてたりするし、ここ1~2年は二人で買い物に行って、腕組んで歩いたりすることもあるそうです。なので、うちの15才の場合は「親離れ」が完了して「友達モード」に突入したって感じでしょうか。
私としては、これまでぜんぜん子育てしてこなかったかみさんに対する恨みは未だにありますが、「友達モード」でも良いから子ども達の人生に少しでも絡んでいただけたらラッキーと思っています。
筆者:竹永浩之
八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名はぽん太)。
沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。
アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。
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