タイで活躍するプロサッカープレイヤー、樋口 大輝さん。
このコーナーでは、サッカーを通じて日本とタイの架け橋になり、両国のサッカー競技力の発展に貢献したいという彼の熱い想いを発信していく。
「怪我によって絶たれた全日本選抜への道。
大きな “壁” にぶつかり、初めて真剣にサッカーと向き合った」
やつぶれ編集部(以下、Y)全日本大学選抜へのチャンス逃す形になりましたが、その後どうでしたか?
(樋口)復帰してからは、なかなか思うようなプレーができませんでした。
それまでお山の大将で育ってきた私は試合に出ることは当たり前だと思っていました。しかし実際はそうではありません。そこには競争があります。精神的に未熟だった私は、一度手にした左サイドバックというポジションを守るために、消極的なプレーに終始してしまいます。
本来はミスを恐れず挑戦すべきところを、失敗を恐れ、ボールを持つことさえ怖がっていた時期もありました。
成長するためには、挑戦し続けるしかありません。人間は失敗して初めて成長します。本当は失敗も失敗ではないんですが。サッカー人生で初めて「壁」にぶつかりました。
(Y)その壁は4年間で乗り越えられましたか?
(樋口)それから4年間、トップチームで試合には出場していましたが、正直乗り越えたという感触は得られませんでしたね。今振り返ると、真剣にサッカーと向き合っていなかったのかもしれません。高校までは感覚でのプレーで良かったかもしれませんが、レベルが上がればそれでは通用しないということです。
どうやったら自分の得意なプレーに持っていけるのか?どうやったら相手のプレッシャーをかわすことができるのか?どうやったら相手からボールを奪えるのか?初めてサッカーと向き合い、真剣にサッカーについて考えました。だけど、結局答えは見つからないまま大学4年間を過ごしたように思います。
樋口 大輝
1984年4月8日、熊本県八代市出身。
日本ではJリーグ準加盟クラブの『ガイナーレ鳥取』をはじめ、数チームに所属。
現在タイのプロサッカーチーム『チャムチュリーユナイテッド』でプレーしている。
ボランティア団体『ピースボールアクションタイランド』代表。177㎝、74㎏。
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