やつしろの働くひと #13

やつしろぷれす やつしろの働くひと

い草・菜の花農家 岡 初義さん・直輝さん

八代市鏡町在住、岡初義さん(61歳)・直輝さん(35歳)。
初義さんは八代農業高校卒業後に就農し、「すっぴんい草」を開発。『やつしろ菜の花ファーム987』代表として、菜の花栽培による循環型農業にも取り組んでいる。農林水産省認の「地産地消の仕事人」、「第19回環境保全型農業推進コンクール」最優秀賞受賞。
直輝さんは熊本県立農業大学校を卒業後に就農し、昨年は『ファミリーファームOKA』代表に就任、両親と妻と一緒に家族4人で農業に取り組んでいる。

 

畳表の新たな加工法に挑戦

い草と菜の花を栽培している、約200年続く農家の7代目と8代目の岡 初義さん・直輝さん親子。い草農家では昔から、い草の生産から加工、畳表の製造まで行います。
「人のやらないことをやって、トップクラスを目指す」が信条の初義さんは、平成11年から新たな畳表の加工法に挑戦。畳表はい草を泥染めして乾燥させるのが従来のやり方ですがその泥染めの工程を省いて畳表を作ることにしたのです。

「泥染めは乾燥する際、あたり一面真っ白になるほど土の粉塵が舞うため、健康を害するケースも少なくありません。そんな過酷な環境での作業を、息子に継がせたくなかったんです」と初 義さん。
試行錯誤を重ね、ようやく泥染めをしない畳表を完成させました。その名も『すっぴんい草』は、い草本来の自然な色と艶があり、抹茶のような芳醇な香りが特徴。環境と健康にも優しい とあって、最近では日本はもとより海外からも注目されているそうです。

 

菜の花商品をブランド化

「小さい頃から農作業を手伝っていたので、継ぐのは自然の流れでした」と話す直輝さんは20歳で就農。以来、初義さんと力を合わせて農業に取り組んでいます。
2人は『すっぴんい草』の素晴らしさを伝えるために畳表だけではなく、い草のドライフラワー『香雅美草』も製造して販売。さらに、循環型農業を目指して15年前、裏作に菜の花の栽培をスタートしました。収穫後の菜種の残渣を肥料に育てる米『なの花米』や、菜の花でつくる純米酒『菜々』をはじめ、蜂蜜や菜種油など菜の花商品もブランド化。
毎年3月に は『菜の花ウォークラリー』を開催し、地域活性化にも貢献しています。「これからも八代ならではの特産を積極的にPRしていきたい」と話していました。

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