資産運用その ④
~ 投資信託基本編 ③ ~
前回は投資信託の儲けと損はどこで決まるのかということを書きました。今回は、投資信託にかかるコストについて書きたいと思います。
コツコツと時間をかけ分配金を再運用し、複利効果の恩恵にあずかろうとしても、このコストの部分が高いとマイナスに作用します。ということはいかにこのコストを抑えるかが大事になってきますし、投資信託の商品選びでも重要な要件となってきます。このコストとは手数料と呼ばれ、主に3つあります。
まずは「購入時手数料(買付手数料)」です。これは銀行や証券会社に対して支払う手数料で、 投資信託を購入する際に支払います。毎月決まった額を購入する積立投信の場合、この手数料が毎月かかることになります。例えば、毎月1万円の積立だと毎月1万円で購入できる口数が何口になるかということになりますが、それはその時の基準価額で決まります。
しかし、実際は1万円分を購入できているわけではありません。この購入時手数料が引かれるからです。購入時手数料が2%の場合、1万円から2%の196円が引かれた9,804円分で買える口数となります。
ということは、この購入時手数料が安ければ安いほど、ないならない方が良いわけです。 1万円で1万円分を購入できる方がいいですよね?そして、この購入時手数料がかからないものをノーロード投資信託と言います。積立で投資信託を行う際は、このノーロードの商品を選ぶ基準のひとつにすると良いでしょう。
次に「運用管理費用(信託報酬)」と呼ばれるものがあります。この運用管理費用(信託報酬) は、投資信託を持っている期間中に毎日支払われる費用で、年率0.05~3.0%かかり、運用成 績を押し下げる要因になります。そのような理由から特に重視したい部分です。
3つ目は「信託財産保留額」です。これは投資信託を解約する時にかかる費用で0.0~0.5% かかります。これ以外にもかかるコストはありますが、大まかに挙げるとこの3つです。
2つ目の「運用管理費用(信託報酬)」、3つ目の「信託財産保留額」については、次号で詳し く説明しようと思います。
講師・・・
有限会社Prime1 代表取締役
Next Stage 代表
伊藤 慶輔さん
損害保険、生命保険の代理店を経営するかたわら目標達成コーチとして企業や商工会にてモチベーションアップやコミュニケーション、相続等のセミナーを多数行う。
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